子どもの脳を科学する(2/4)

脳の神経細胞をつなげると、どのくらいの長さになると思いますか？

代表的な脳の神経細胞のニューロンの大きさは、０．１ｍｍから０．００５ｍｍで、大脳では１㎣に１０万個ものニューロンが詰まっています。脳全体のニューロンの軸索や樹状突起を一直線につなげると、その長さはなんと１００万ｋｍにもなるといわれています。

ニューロンは、神経回路のネットワークを構成して、外界からの情報を電気信号に変換して膨大な処理をしています。

さて、そのニューロンは、頭に一つ目のような核を持つ細胞体、そこから伸びている胴体のような軸索、しっぽや根っこのような軸索終末からなっています。脳にはこのような無数の神経細胞が存在しているのです。

ニューロンの細胞体には、枝を広げたような樹状突起があります。この樹状突起は、常に多くの情報を受け、使用頻度が高く、更にしっかりと栄養が行き渡っていると、生い茂ったようにたくさんの突起が出ているのですが、何らかの理由で情報が伝達しないと突起が少なくなったり、短くなって感度が悪くなってしまいます。