10か月の時に私の母が「ゆうたはちょっと目が合いにくいよ。ちょっと変だよ」と言い出しました。私は復職していたので、日中は母が面倒をみてくれていたのですが、私は特に遅れがあるようにも思えませんでしたので、特に何か対策を取らなければとは感じていませんでした。
1歳過ぎたころ、絵本を読んでいて、「ワンワンはどれ?アヒルさんは?」と聞いても指さしをしない、「バイバイ」ができないなど気になることが増えてきました。言葉も1歳過ぎてすぐに単語が出始めたのですが、1~2か月でなぜか言葉が出なくなりました。
成長が進むにつれ、落ち着きも無く、常に動き回っていて目が離せない状況でした。自分が気になるものがあればどこでもかまわず、向かって行ってしまうので、駐車場や危ないところでは、いつもヒヤヒヤしていました。とても育てにくい子でした。
遊び方もすごく偏っているので、公園に行っても他の子とうまく遊べない姿を見ると、このままではいけない、何とかしなくてはと思うようになりました。どうすれば、何をすればよいか分からずに時間が過ぎていきました。
1歳10か月頃からは言葉の教室に通わせましたが、言葉が出てくるということはありませんでした。市に聞いてみてもはっきりしないので、2歳児健診の前に、脳神経科を受診したところ、「自閉症」と「知的障がい」という診断を受け、目の前が真っ白になりました。育てにくいと思ってはいたけれど、まさか自分の子どもに発達障がいがあるとは思いませんでした。
ゆうたが自閉症なんだということを認められるまでは、出口の見えない真っ暗なトンネルの中にたった一人でいるようでした。
そこからは自閉症関連の本を片っ端から読みました。何冊も読むうちに「自閉症」を理解して、徐々に受け入れることもできるようになりました。幼稚園では、補助の先生も付いていて、トラブル等はありませんでしたが、クラスの人数が増えてからはストレスが溜まり、行くのをすごく嫌がるようになりました。今はゆうたをよく理解する先生が付いてくれて安定しています。できる限りみんなと一緒に集団行動をさせてもらっています。
新聞の広告欄で『発達障がい児が普通級に入れた!』という本を見つけて、取り寄せてみました。その頃には、障がいと向き合う覚悟はできていて、逆に「改善する」というのはまずないと思っていたので、「改善する」という内容は衝撃的でした。
鈴木先生がフラッシュカードをゆうたの前でやったときの集中力に驚きました。しかも、鈴木先生の質問にほとんど正解していました。喋れないのに指をさして、ちゃんと答えているんですよね。本当に驚いてしまいました。この子にそんな理解力があるなんて、今まで思っていなかったので。「本当は僕できるんだよ!」って言われたような気がしたんです。
ゆうたを成長させるのはここしかないなと思いました。エジソン・アインシュタインスクールで学ぶようになってから、私がちゃんと子どもと向き合っていなかったことに気づくことができました。
ゆうたは特に情緒面が穏やかになりました。あんなに大変だった多動も落ち着き、情緒の不安定な部分もなくなりました。スーパーでの買い物も今ではカートを使わずに、一緒に歩いてできますし、カゴを持ってくれることもあります。
疲れていたり、具合が悪そうにしていると、心配して寄り添ってくれるなど思いやりが芽生えてきました。そんな時、ゆうたの本当の優しさを強く感じるようになりました。
一番うれしいのは、表情も豊かになったゆうたが笑いかけてくれるようになったこと。楽しい顔をたくさん見られるようになったことですね。これからの成長が本当に楽しみです。
ここがポイント!
お子さんの成長にはお母さんの「笑顔」が欠かせません。特に自閉症や発達障がいと言われる子どもたちは感覚が敏感な子どもが多いのです。目は心の窓とか、口ほどにものをいうなどというように、目には今のお母さんの気持ちが表れます。不安な気持ちや 辛い苦しいなど、言葉には出さなくても気持ちが表れてしまいます。エジソン・アインシュタインスクール協会では、お母さんの笑顔をワンランクアップできるようにサポートしています。